食べてもおいしくありません

キャストインタビュー

CAST

【日和七生】江口拓也さん 
【穂高 仁】古川 慎さん

(以下敬称略)

キャストインタビュー写真1

▲ 左:江口拓也さん、右:古川 慎さん

――収録を終えてのご感想をお願いします。

日和七生役 江口拓也)

とにかく楽しかったです! 原作を読んで僕が感じた面白ポイントをさじ加減も考えながら全体に散りばめつつやらせていただきました。古川くんと掛け合ってるうちに生まれたものもあって、本当に充実した収録でした。

穂高 仁役 古川 慎)

楽しかったですね。会話劇はもちろんですが、今回は特に緩急のある内容だったので、僕自身、ジェットコースターに乗っているような感覚で、ものすごく楽しく演じさせていただきました。

――ご自身が演じられたキャラクターのご感想をお願いします。

江口) チョロかったですね〜(笑)。日和はチョロチョロなんですけど、その可愛さだったり、考えているところと流されちゃうところのバランスだったりが、見ていて面白かったですね。そこを全面に活かしてあげたいなと思いながら収録しました。良い奴ですよね。

古川) 野獣のような男でした。鬼ですけど野獣だったなと僕的には思っています(笑)。鬼のような荒々しいところと純なところを持っているので、それぞれポイントポイントで感じていただけるように工夫したつもりです。あと、本作では「食べる」というところが印象的でしたし、そのことにこだわっている穂高くんもいたので、主に「食べる」ってキスをすることになるんですが、キスのところはいつもより、ものを食[は]んでいるというか、食を楽しむような音を出すよう意識しました。

――お気に入りのシーンや聴き所を教えてください。

江口) 日和のチョロさをどうやってより入れようかな〜と思っていたので、古川くんが言っていたキスする(食べる)時のこだわりを受けて、僕も「ダメって言ったじゃ、(感じる)んんっ…」という感じで、「お〜い、感じるの早いだろ!」とツッコミやすいように、キスして感じるまでのスピードをいつもよりちょっとだけ早くしたんですよ。聴いている人に、「おいチョロいな」って思ってもらえるように(笑)。キスされてビックリ!でも感じる「んん…」みたいな、本当に絶妙なところなんですけど、心のさじ加減といいますか。あと、会話の中で、さっきまで怒ってたのに「え?」っていう心変わり、温度差みたいなものも全体的に散りばめているので、そこは聴いてほしいですね。それでより日和のチョロさを感じていただければ嬉しいです。

古川) 流れるような二人の会話が非常に楽しかったので、そこをぜひ聴いて欲しいです。シナリオというか原作の妙というか、軽いキャッチボールをしていたかと思うといきなりボディーブローみたいな感じになる穂高くんがいて、それに翻弄されつつもいろいろ反応を返してくれる日和くんがいて。僕自身、収録しながら二人のやりとりが楽しかったですし、聴いている人にもそれが伝わればいいなと思います。大事な話をしてる時に急に「ちゅき」とぶっこむシーンは、僕もこれが正解なのかわからないままとりあえず投げてみたらそのまま採用になったりと、やりとりの中で生まれたものもありました。

――鬼である穂高にとって、人である日和は甘くて美味しい存在で、かなり執着していましたが、お二人にとって、執着しちゃうような魅力的なモノがあれば教えてください。

江口) 僕、酒って言っちゃうんですよね(笑)。でもこういったご時世になって、酒がキッカケで集まる空間だったり、予定調和ではなく、今日は1杯だけだよと思って行って結果1杯じゃないんかーいっていうようなことが起きちゃうことだったり、そんな物語がたぶん僕は欲しいだろうなって改めて気づきました。人が集まらないと生まれないものっていうのが好きなんだなって確認できたという意味で、酒ですかね。

古川) 仕事ですね。ある程度の好きなものだったら、いろいろあるんですけどね。仕事は自分の履歴に残るものですし。例えばオーディションで、めちゃくちゃ気合いを入れて臨むけどダメな時って多々あるじゃないですか。そういう時は悔しくて、放送が始まっても見るのヤダなって思うことがあるんですよ。でも他の人が演じているのを見て、「そりゃあ確かにこっちだわ」って納得するんですけど、同時に哀愁入り混じった感情も出てきてしまって。なので僕は、自分が好きだと思ったもの、役であるとか作品に対して、執着が強いのかもしれないです。

――最後にドラマCDの発売を楽しみに待っているファンの皆さんにメッセージをお願いします。

江口) 原作読んだ時にハッピーエンターテイメントだなと思ったんで、ハッピー感みたいなものを詰め込んだ結果、僕自身めちゃくちゃ楽しかったので、これに音楽や効果音なども合わさって完成品になったら、より楽しんでもらえるものになるんじゃないかと思います。本当に早く聴いてもらいたいです。そして、このテンポ感で次も作れたらいいなって思うので、聴いて応援していただけると嬉しいです。またお会いできる日を楽しみにしています。

古川) すごくいい意味で重いものを感じさせない作品だと思うんですよね。出会いのきっかけであったり関係値の深め方であったり、突然の出会いから流れるように進んでいく二人のやりとりであったり。作中で穂高が、「俺のは好きとは違う」と言って、もっと重い気持ちを日和に言うシーンがあるんですけれども、それすらもエンターテイメントに消化されていく力をもった作品だと思っているので、気負わずに聴いていただきたいです。原作を読んで下さっている方は重々承知だと思うんですけど、楽しんで聴ける作品になっております。聴いた後、病むことは決してなく、「ああ、楽しかったな」と幸せな気持ちになれる作品なので、原作と合わせて楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

キャストインタビュー写真2

▲ 左:江口拓也さん、右:古川 慎さん

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