商品紹介
返って来た本のページにまぎれていた恋文。宛名があるはずの1枚目は無い。文末の署名は本を貸した友人の名。その友人は急に東京を去るという。それは渡せなかった手紙の所為か。手紙を返そうと友人を待つ学生、廣瀬清高。トンネルの向かいにはヤミのマッチ売り、花城青司が立つ。煙草を吸うため花城から燐寸を貰い、待ちぼうけのいきさつを話す。「何一つお前のせいじゃねえよ」と、お人好しの廣瀬に惹かれはじめた花城は――。 恋文で人生を狂わされた男たちが絡み合う人間関係と感情の中で選ぶ運命の相手とは。 草間さかえ長編連載「マッチ売り」~「やぎさん郵便」の第1巻。
主要登場キャラクター
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花城青司
(ハナシロセイジ)
出版社社長。飄々とした雰囲気を持つが本質は素直で男前。時折トンネルに立ち、誰彼関わらず関係していたが…?
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廣瀬清高
(ヒロセキヨタカ)
大学生。手紙を返そうと故郷に帰る予定の友人を探している。お人よしで鈍感。人好きするまっすぐな心根の持ち主。